リョウジ
地球が悲鳴をあげている。
東日本大震災に始まり、台風・豪雨・土砂崩れなど、数百年に1度のレベルの自然災害が毎年の様に起こってしまっているニッポン。
生活が豊かになればなるほど、地球の豊かさはなくなっていくことを感じます。
特に問題とされているのが「地球温暖化」で、
その原因である「CO2(二酸化炭素)の排出量」です。
そして、全世界で地球を守ろうと共通意識として始まったのが「SDGs」というルール。
SDGsは、2016年から2030年の15年間で達成すべき“世界共通の目標”として、2015年9月に国連で開催された持続可能な開発サミットで国連に加盟している全193カ国によって採択されました。
引用:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html
「SDGs」により全世界の国・企業がCO2の排出量を制限し、
将来的に排出量ゼロへというゴールへ向けて動き始めました。
今日紹介するのは、
今地球から無くそうとしている「CO2(二酸化炭素)」を削減するのではなく、
資源として生まれ変わる仕組みを作ろうとするビツクリな新技術のお話です。
その技術の名は【メタネーション】・・・
これからよく耳にする機会が増えてくると思います。一緒に勉強していきましょう!
目次
CO2が資源になる、夢みたいな新技術【メタネーション】とは・・・
新技術【メタネーション】とは、
「CO2」と「水素」から「メタンガス」を生成する技術です。
CO2を削減するのではなく、新たなエネルギー資源として利用してしまおう!というのが
このメタネーションと呼ばれる夢のような技術なのです。
メタネーションによって作られる「メタンガス」とは
「メタンガス」とは、「天然ガス」の9割を占める成分です。
「天然ガス」は火力発電に使用されたり、身近では家のコンロの火にも使用されています。
もしメタネーション技術が成功したら
経済活動(工場や車、発電など)によって「CO2」が排出される。
↓
メタネーションにより、「CO2」は「水素」と分解され「メタンガス」になる。
↓
「天然ガス」として生まれ変わり、経済活動へ使われる。
理論上ですが、CO2排出ゼロの最強ローテーションが出来上がります。
今まで輸入に頼っていたニッポン
また、現在私達が使用している「天然ガス」は、97%を海外から輸入しています。
その額なんと年間3.2兆円!
メタネーション技術が完成すれば、
自国で「天然ガス」を作ることができ、輸入コスト・供給不安がなくなります。
メタネーションの課題
敵だったCO2が貴重な資源になる【メタネーション】実は数年前から理論上はわかっていたようです。
今まで実現出来なかったのには理由がありました。
コストの問題
現状では、メタネーションによりメタンガスを生成するより、海外から輸入したほうが安い。
これがメタネーション一番の問題点です。
メタネーションには・水素を作るのにも莫大な電力が必要であったり、
大きな拠点(プラント)を作る必要があったりします。
ですがSDGsの考えが浸透して、また技術の進化によって2050年までには実現させようと動き始めたようです。
大阪ガス㈱では2030年から実証を開始すると記事が出ていました。
変換効率の悪さ
「CO2が100あるとしたら、現状では50%ほどしかメタンガスを生成出来ない」と言います。
コストが高い上に、多くも作ることが出来ない。
この変換効率を90%までにできれば実現が近づくとのことです。
将来はCO2の奪い合いになる??
まだまだ課題の残る「メタネーション」ですが、もし実現したらものすごい革命ですよね。
資源が貧しいニッポンとしては、資源を作ることができるのはたらそれは奇跡のような事です。
なんせ環境に悪いとされた、いわば不要なものからエネルギーを作ってしまうのですから。
そして将来はCO2が貴重な資源として、例えば日本から輸出をするなんてこともあるのでしょうか。